秋の朝

小春日和の朝、庭先で洗濯物を干していた私の横で、青く晴れ渡った空を見上げながらタバコを吸っていた主人が
 
「今年も文化勲章をもらえなかったなあ。」
 
とつぶやくので、一瞬「えっ、この人何を言っているんだろう。」と思いながらも、笑いながら
 
「残念だったねえ。来年こそはがんばるんだねえ。」
 
と返している私・・・。
嘘とも本当とも言えない様な冗談を交わして、毎日が過ぎていっています。
平和なんでしょうね。思えば主人とは結婚して40年余・・・。
おつきあいを始めた高校2年からは半世紀(50年)近く経っています。
長いなあ・・・。
 
今はリタイアして「毎日サンデーだ。」なんて言って、少年の様に目を輝かせて自分の趣味やら勉強やらと忙しい毎日です。
とにかく好奇心旺盛で、興味をもったことにはとことんはまっていきます。
それが多趣味なんですよね。
登山・野球・写真・植物・古事記万葉集・ボランティア etc...
最近では中国・韓国の歴史、世界遺産へとどんどん興味が広がっていく一方です。
好きな事に時間を使え、毎日とても楽しそうですが・・・。
 
若い時はその年代の人特有の亭主関白で結構わがままで神経質で私も子供達も大変でしたが、只一つ3人の子供や私に手をあげた事は一度もなかったことには感謝しています。
とても気を遣い大変でしたが、常に話し合いの出来る土壌だったことは良かったです。
 
過ぎてみれば”良かった”ことばかり―――――。
なんだかんだ言ってもやっぱり主人の事が好きなのかもね。
そんな事を思ったりした秋の朝でした。